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ローマン・ゴティエの「ロジカル・ワン」、グランフーエナメル文字盤の色の選択が可能に。

スイス本国におけるローマン・ゴティエの自社エナメル工房完成に伴い、ブランドを代表するモデル「ロジカル・ワン」のグランフーエナメル文字盤の色をお選びいただけるようになりました。これまでホワイト、ブラックの2色のみの展開でしたが、今回新たにグリーン、ブルー、レッド、バーガンディの4色が選択肢として加わります。上記4色の新色をお選びいただいた場合も、既存のホワイト、ブラックの文字盤のモデルと同価格です。対象はグレード5ナチュラルチタンケース、グレード5 ADLCチタンケース、18Kホワイトゴールドケースの通常モデルとなります。タグホイヤー カレラ中世の西洋貴族文化における「顧客と時計師」のような関係を目指してきたブランドであるローマン・ゴティエにおいて、今回の文字盤色の追加は顧客のオーダーに応えるための取り組みの一環となります。

ローマン・ゴティエは創立以来、手作業による「ムーブメントの仕上げの美しさ」で、時計愛好家から高い評価を得てまいりましたが、ブランドの転換点となったのが、この「ロジカル・ワン」です。「ロジカル・ワン」はムーブメントの仕上げの美しさだけでなく、懐中時計に使われていた古典的なフュゼチェーンを再解釈した革新的な機構を持ち、2013年に時計界のオスカー賞とも称される「ジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)」のメンズコンプリケーション部門のグランプリに輝きました。「ロジカル・ワン」はすべてのパーツが妥協なく作られていますが、今回、文字盤に新しい選択肢が加わったグランフーエナメル文字盤も例外ではありません。

伝統的な手作業により高温焼成されるエナメルは、吸い込まれるほど美しい色をしています。この文字盤の色の奥深さや輝きは、時計愛好家の方にぜひ店頭で実物をご覧いただきたいです。また、見えないところではありますが、異なる素材の熱運動の違いによるクラック(ひび割れ)を防ぐために、18Kゴールドの文字盤地板の両面にエナメルが施されています。

■「ロジカル・ワン」の革新的な機構
「ロジカル・ワン」の機構の特徴として、フュゼチェーン機構、プッシュボタン式巻上げ機構、サファイアのインサートが組み込まれた香箱、ムーブメントの仕上げが挙げられます。ローマン・ゴティエは次のように述べます。「技術者出身の私にとって、動力が変動する状態で精密機器を作動させるのは奇妙に思われました。そのため、動力を一定に保つほうが良いという前提で開発を始めたのです。」

画期的なフュゼチェーン機構

フュゼ(フランス語で「円錐形」の意味)は、香箱に取り付けられたコードまたはチェーンで巻き上げられる円錐形の滑車です。この機構は、主ぜんまいから供給されるトルクを一定にする働きがあります。(主ぜんまいが巻き上がられた状態と、ほどけそうな状態では、供給されるトルクが変化するため。)

懐中時計の時代にもよく使われた機構ですが、伝統的なフュゼチェーンには、以下の2つの問題があります。

  1. フュゼに複数回チェーンを巻きつけるため、個々のリンクを小さくする必要があり、一つ一つのリンクが脆い。
  2. チェーンは、フュゼと香箱の間を、角度を伴って動力を伝達することが多いが、これでは効率が悪く、負荷が加わる。
    スネイルカム
    スネイルカム

そこで、ローマン・ゴティエはこれらの問題の解決策として、フュゼの代わりにスネイルカムを使用。ローマン・ゴティエはフュゼの代わりに、低速で回転するスネイルカムを時/分ダイヤルの左側(10時位置)に配置することによって、これらの問題を解決しました。スネイルカムと香箱が同じレベルに配されるため、動力が常に直線状に伝達されます。また必要となるのが、一列の短いチェーンのみなので、個々のリンクがより大きく、頑丈です。そしてルビーのチェーンリンクを採用し、金属に接する部分の摩擦を低減しました。

人間工学に基づくプッシュボタンによる巻上げ

ケースの左側にあるプッシュボタンを使ったローマン・ゴティエの革新的なプッシュボタン式巻上げ機構は、巻上げを楽しい作業へと変えました。プッシュボタンは人間工学に基づくデザインであると同時に、巻き上げの力を効率よく伝えます。一般的に時計のリューズは比較的壊れやすい細い軸を持ち、リューズと香箱の間で動力を90°の角度で伝えなければなりませんでした。「ロジカル・ワン」を巻上げるためのプッシュボタンは、動力を同じ平面上で香箱に伝えます。

摩擦を低減すべく、サファイアのインサートが組み込まれた香箱
従来の真ちゅう製の香箱で主ゼンマイが巻き戻る際には、潤滑油をさしたばかりでも、ゼンマイの金属によって香箱の金属が擦られます。時間とともにオイルが凝結すると、摩擦が大きくなり、香箱とゼンマイがくっつくようになって、本来のスムーズな回転ができなくなります。

そこで、「ロジカル・ワン」の主ぜんまいを二枚の人工サファイアプレートの間に置きました。サファイアは金属との摩擦が少ないという特性を持っています。また、傷が付きにくいという特性もあります。

手作業によるムーブメントの仕上げ

高い加工精度で作られたパーツは、手作業により仕上げが施されます。例えば、ムーブメントの「受け(ブリッジ)」に施された、高度に研磨された内側の鋭い面取りは、手作業による優れた仕上げを証明するものです。なぜなら、内側に鋭い面取りを行うことのできる機械は今も存在しないからです。オリス時計の評判「ロジカル・ワン」においては、内側の鋭い面取りを二重に施すことで、縁取りのような効果を出しました。平行な二つの面取りを施したこの人目を引く仕上げは、名画を収めた額縁の果たす役割と似た効果を上げており、内側にある芸術作品をさらに美しく引き立てています。

例えば、写真のテンプの「受け(ブリッジ)」(写真の円で囲まれた部分)だけでも手作業による仕上げに約15 時間費やします。

コンスタントフォース機構の「受け(ブリッジ)」(写真の円で囲まれた部分)は約17時間です。その工程には手で面を削り出し、磨く作業、受け石を置くほぞ穴を手で磨く作業や、フラット部分にフロスティングを施す作業が含まれます。しかし、これは一つのパーツに過ぎません。ブランド パロディロジカル・ワンは約350の部品が幾種の金属で構成され、そのすべてを一切妥協なく作り上げております。

■ロジカル・ワン スペック

2013年「ジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)」メンズコンプリケーション部門グランプリ受賞モデル
ケース径:43mm
ケース素材:グレード5チタン製 or 18Kホワイトゴールド製
防水性:5気圧防水
ムーブメント:Cal.Logical One(手巻き、毎時28,800振動、46時間パワーリザーブ、37石(チェーンリンク内26石含むと63石))
仕様:プッシュボタン式巻上げ機構(9時位置:プッシュボタン式巻上げ機構)、サファイアカボション付きリューズ(2時位置:時刻合わせ用)
文字盤:グランフーエナメル文字盤
ストラップ:アリゲーターストラップ(スイス製ハンドメイド)
税抜価格:グレード5ナチュラルチタンケース…1,450万円
グレード5 ADLCチタン(ブラックチタン)ケース…1,500万円
18Kホワイトゴールドケース…1,800万円

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